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よむネコ VRRPG 開発奮戦記(3) ~VRゲームでの最大の課題「VR酔い」

January 4, 2018

■VR酔いへの普遍的な回答はまだ見つかっていない


VRの一般普及の大きな課題は「VR酔い」にあることは間違いありません。2016年春にOculus Riftと、HTC VIVEが発売されてから、間もなく2年になろうとしていますが、現在に至るまで、どのアプリでも問題なく適応できるような普遍的な解決策は見つかっていません。

 

よむネコでの開発経験から段々とわかってきているのは、

「ゲームシステムに合わせて、適切なVR酔いの低減を考えながら移動形式を定義していく必要がある」

というものです。

 

現在開発しているVRRPGの場合、RPGという特性から、どうしてもダンジョンを移動してまわる必要性が出てきます。

そのため、「VR酔いを引き起こさない移動」は、なんとしても組み入れる必要のある機能なのです。結局、現在は2種類の移動形式を組み合わせるという方法論にたどり着きつつありますが、詳細については後日説明したいと思います。

 

 

■VR酔いを引き起こすのは映像と身体の動きの不一致


VR酔いは、原理的には車酔いに似た現象であると言われています。
人間の身体は移動していないのに、映像は移動している。見ている映像と、身体が体験している動きとが一致していないために、そのズレが酔いを引き起こすというものです。自動車で助手席に座っている人は、実際に運転している人よりも酔いやすいと言われます。車がどのように挙動するのかという予測が、身体感覚と一致しないことが往々にしてあるためです。


どのような動きがVR酔いを引き起こしやすいのかもわかってきています。
最もVR酔いを引き起こしやすいのは、前後を軸にした回転のロール(roll)~飛行機の傾き~で、次に左右を軸にした回転のピッチ(pitch)~ジェットコースターの上下の動き~、一番酔いにくいのが上下を軸にしたヨー(yaw)~首を左右に振る動き~と言われています。これは日常生活の中で、どれくらい、その状態に人間の身体がなった経験があるのかが関係しているのだろうと思われます。我々の日常生活の中では、まずロールをすることはありません。一方で、首を左右に振るヨーは普段から行っているので、酔いにくいのだと考えられます。

 

 

■VR酔いを避けるために宇宙に上下を作るかどうか?

 

VRの戦闘機もののゲームは用意に酔いやすい傾向があるように思うのですが、ロールの動きが頻繁に起きるためであると個人的には考えています。
対策としては、例えば、宇宙空間の戦闘では、本来は上下がない世界でも、擬似的に上下がある世界を作り、映像のなかにも明確に上下の区分のヒントになるような水平線を用意するといったことがよく行われます。
「Lone Echo」は、無重力空間をテーマにしたアドベンチャーゲームですが、明白に上下があります。ステーションの中も、後半の宇宙に出ても、常に上下があるのです。無重力空間であれば、容易にロールがかかるはずなのですが、その挙動を封じることで、VR酔いを減らすことを優先したと考えられます。
一方で、「Mission:ISS」は国際宇宙ステーション内を動き回れるでもコンテンツですが、リアルな宇宙での体験を優先して開発されたようで、ロールが容易にかかります。そのため、VR酔いを引き起こしやすいようで、私自身もプレイ開始して5分で気持ち悪くなりました。ただ、宇宙での体験のリアルさを優先するのであれば、この方式もありなのかもしれないとも考えています。

 

  

 

■VRジェットコースターも酔いやすい体験だった

 

ジェットコースターも気をつけないと実は酔いやすい体験だとわかっています。ピッチの体験もVR酔いを引き起こすからです。
急激なピッチをかけて、高速に動くと、身体がフワッと浮き上がるような体験が伴うことが少なくありません。しかし、それがVRらしい体験だからと多用すると、体験が終わった後に、VR酔いが残ってしまい気分が悪くなったという人がどうしても出てしまいます。少なくとも長時間のプレイに向いているゲームではないともいえます。
「NoLimits 2 Roller Coaster Simulation」は 、VR対応しているジェットコースターシミュレーターで、自分でコースを作れる以外に、ユーザーが作成したコースもダウンロードして楽しめるため、非常に多様なジェットコースターをVRで楽しむことができる優れたソフトです。しかし、コースによってはかなり強い酔いを感じます。それなりに楽しいのですが、あまりたくさんの種類のコースを楽しむ気になれない……という実際的な課題もあります。

 

VRによって、どんな体験をさせるのかだけでなく、VR酔いを回避させつつよい体験をしてもらうにはどうすればいいか、という課題も合わせて考える必要が、VR開発者には求められることがはっきりとしてきたのです。

 

 

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